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産業廃棄物収集運搬業に関するQ&A
「廃棄物」かどうかはどうやって判断するのですか?
具体的には運搬するものが価値のあるもの(有価物)であるかどうか、引渡し費用と運搬費用の関係などを総合的に判断することになります。
オフィスの引越しで出るOA機器やオフィス家具を買取り、それを自分の店舗で販売するのには何の許可が必要ですか?
しかし、買取りの際に売れそうにないものや不要物も運搬するには産業廃棄物収集運搬業の許可が必要になります。
また、たとえば事務所の机が木製以外であれば金属くずや廃プラスチック類の混合廃棄物として扱われますので、運搬するにはこれらの品目についての許可が必要です。
飲食店からのてんぷら油類も一般廃棄物の食品残さですか?
現状では、量を集めれば買取りを行う業者が多いため、収集運搬をする過程で有価物に変わるという見解も出されています。市況の変動も考えられますので、知らない間に違法行為をしていたということがないように定期的に買取り金額等を確認してください。
収集運搬業の許可を取得したいのですが、まず何をすればいいでしょうか?
- 許可要件を満たすか
- 収集運搬を受託する廃棄物が産業廃棄物のどの品目に該当するか
- どの自治体の許可を取得するか
- 講習会の申込み、受講
- 書類の収集
1.許可要件を満たすか
下記の要件を満たし、かつ各自治体が定める必要書類を提出できるかどうかを確認しましょう。
- 車両等の運搬施設を保有していること
- 取得を予定する許可に対応する講習会を修了していること
- 欠格条項に該当しないこと
- 経理的基礎を有すること
2.収集運搬を受託する廃棄物が産業廃棄物のどの品目に該当するか
取り扱う予定のものが産業廃棄物(または特別管理産業廃棄物)に該当するかどうか確認しましょう。
一般廃棄物は産業廃棄物収集運搬業の許可では扱うことができず、また事業活動に伴って排出された廃棄物であっても、一部の品目については排出事業者の業種に限定が付いているものもあります。
詳しくは産業廃棄物の種類をご確認ください。
3.どの自治体の許可を取得するか
産業廃棄物収集運搬業は、産業廃棄物を積み(収集)・降ろし(処分)するすべての自治体からあらかじめ許可を取得しておく必要があります。
例えば、千葉県内の全域で産業廃棄物の積み・降ろしをするには、千葉県・千葉市・船橋市・柏市と4つの自治体の許可を取得します。(平成20年4月現在)
詳しくは産業廃棄物収集運搬業の許可が必要な場合をご覧ください。
4.講習会の申込み、受講
産業廃棄物収集運搬業の新規許可を取得する場合は、(財)日本産業廃棄物処理振興センターの実施する講習会(収集運搬業の新規課程)を受講し、修了証の交付を受けましょう。
この講習会は、許可要件の一つ、産業廃棄物の収集運搬を的確に行うために必要な技能を有することを確認するためのものですので、申請前に受講して考査に合格しなければなりません。
考査に合格していれば、講習会の開催から約3週間ほどで修了証がお手元に届くようです。
5.書類の収集
許可申請の際、法人の場合には役員・株主等の住民票の写しや登記されていないことの証明書、身分証明書( 一部自治体のみ)、法人の定款の写し、履歴事項全部証明書、3年分の決算書と納税証明書、印鑑証明書(一部自治体のみ)、車検証コピー、車両等の写真等々かなりの分量の書類が必要になります。
これらを集めるのに大変な時間と労力がかかりますので、許可申請の日程から逆算し余裕を持って準備しましょう。
ただし、住民票の写し等の証明書類には発行日から3ヶ月以内という有効期限がありますので、期限切れにも注意が必要です。(住民票、登記されていない証明書、履歴事項全部証明書などはこちらで代理取得させていただきこともできますのでご相談ください。)
運搬中に通過する地域の許可も必要なのでしょうか?
ただし、「積替え保管あり」で許可を取得していない場合は、産業廃棄物を積替えや一時保管することができないので処分場に直行するのが原則です。
積替え保管とは何でしょうか?
「積替え保管あり」区分で産業廃棄物収集運搬業の許可を取ればこのような業態が可能になりますが、積替え保管を予定する許可自治体に事前計画書等を提出し適正に積替え保管を行えるか審査を受ける必要があります。
地域によっては、環境条例等により担当部署に別途手続きが必要な場合もありますので事前にご相談ください。
親会社の排出した産業廃棄物を運搬するのであれば許可は不要でしょうか?
法人の場合には、貸借対照表や損益計算書や納税証明書、必要に応じて収支計画書等を提出して審査を受けます
建設工事における元請・下請の排出事業者の考え方について環境省からの通知がありますのでご参照ください。
会社の業績が悪いと許可は受けられないのでしょうか?
法人の場合には、貸借対照表や損益計算書や納税証明書、必要に応じて収支計画書等を提出して審査を受けます。
自治体によっては債務超過の状態ですと、この経理的基礎の要件を満たしていないと判断されてしまう可能性があります。
ただ、債務超過の場合でも中小企業診断士等の作成した財務診断書を提出することでこの要件を充足できる場合もあります。
過去の決算書から、安全性、成長性、収益性等を診断し、債務超過に陥っている原因の究明、その改善策、今後の収支計画の分析などを行った書類を作成・提出します。
ただし、改善策・収支計画は単なる希望的観測ではなく、具体性が求められますので、収支計画をよく練り上げる必要があります。当事務所では提携する中小企業診断士がおりますので、お気軽にご相談ください。
扱う産業廃棄物の品目は将来変更できますか?
産業廃棄物収集運搬業の許可申請には、初めて取得する際の「新規許可」、5年毎に許可の有効期限を延長する「更新許可」のほかに、事業内容を変更する際の「変更許可」があります。取扱品目を追加したい場合は、この変更許可の申請をしましょう。
自治体によっては申請時に、具体的な予定排出事業者を挙げ、予定搬入先事業者の処分業許可証の写しを添付する必要がありますので追加を予定する廃棄物の内容を把握して、搬入する処分場を確保しておきましょう。
また「積替え保管を含む・含まない」の変更も変更許可申請の手続きにより行います。
車両の追加はできますか?
また車両を減らす、入れ替えをする際にもこの変更届は必要になります。
ただ、車検証でディーゼル規制や土砂等禁止の記載がある場合は証明書が必要になったり運搬できる品目に限定が付く場合がありますのでのでご注意ください。
環境系行政書士 行政書士法人GOAL
代表行政書士 石下 貴大
東京都行政書士会所属(第08080849号)
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